車検をディーラーにお願いしようとすると費用が高くなりますよね。
私は少しでも節約したいと6年前までは自分で車検場に行っていました。
いわゆるユーザー車検というやつです。
車をいじるのが好きだったのもあり自分で整備もしていましたが、
・引越をして駐車場が若干傾斜しているところになった
・腰の椎間板ヘルニアを発症した
・車検の時期が1~2月の寒い時期(年によっては雪が降っている)
という理由で、車検をプロにお願いすることにしました。
最大の理由は、これまで整備を自分の駐車場していたのですが、今度からはレンタルピット等の平らな場所を借りなければならず、出費が増えることから節約にならなくなってしまいました。
そこで前回(2年前)と今回、車検屋こと出光リテール販売さんにお願いしたので、その内容を紹介します。
ガソリンスタンドの車検って大丈夫?
真っ先に思うのが、ガソリンスタンドで車検をお願いして大丈夫なのか?ではないでしょうか。
・点検、整備はキチンとやってくれるのか?レベルは?
など、不安になると思います。
そこで実際に体験した内容を紹介していきます。
見積もりで事前に費用がわかる
車検の1~2週間前に予約したガソリンスタンドへ車を持っていき、事前の点検見積もりをしてくれます。
整備士が車の状態をチェックして、今回車検に合格するために必要な整備項目と、2年後の車検(次の車検)までに安心して乗り続けられるようにするための整備項目を、お客さん立合いのもとで教えてくれます。
その後、予算に合わせて今回の整備内容を決めていきます。
車検に合格するための整備は絶対に必要ですが、推奨整備はやらない選択をすることができます。
作業工賃が明確
1時間あたりの作業工賃というのは、技術者が1時間働くと技術料としてこの金額がかかりますよ、というものです。
この作業工賃が出光リテール販売さんではホームページにも明記されています。
1時間当たりの作業工賃:6000円(2020.2月)
一般的によく行われる標準作業については一律で金額が決まっていることがほとんどです。
例えばオイル交換やタイヤ交換などですね。
これらは、1年間で何百回もやる整備なので専用の工具が既にあったり、やり方がマニュアル化されていて効率化されているので、先ほど紹介した1時間当たりの作業工賃より安く設定されていることが多いです。
車検の指定工場・認定工場になっている
車検屋こと出光リテール販売さんでは車検の指定工場・認定工場をもっており、そこで点検整備、検査を行います。
これにはメリットとデメリットもあります。
なんといっても土日に車検を受けられるのが最大のメリットです。
陸運局の車検場は平日しか検査をやっていませんので会社を休み、もしくは時差出勤などで、朝・夕にお店へ行かなければなりません。
また、検査代が陸運局より安いことも地味にうれしいです。
・検査代が陸運局より安い
反対にデメリットもあります。
新しい車検証が届くまでに約一週間前後かかり、受け取り&シールを貼ってもらいに、もう一度お店に行かなければなりません。
しかし、安心してください。
検査に合格すると「保安基準適合章」というものが発行され、これが新しい車検証が届くまでの、車検証の代わりとなり、これを掲示する事により問題なくに運転することが出来ます。
有効期限は2週間ありますので、その間に新しい車検証を取りに行けば問題ありません。
もちろん私は一週間後の日曜日に取りに行きました。
・検査基準が陸運局の車検場より厳しい
全体の流れ
車検全体の流れは次のようになります。
予約→見積(事前点検)→車検(24か月点検整備)→保安基準適合章→新しい車検証&シール
予約
予約方法はインターネットと電話の2つになります。
インターネット予約の方が割引があってお得です。
私はインターネットで予約したのですが、ネット割引よりもリピーター割引の方が割引額が大きかった為、そちらが適用されました。
予約をしたら翌日にお店から電話がかかってきました。
インターネット予約の際も入力しましたが、電話でも車種名、車検の満了する日を聞かれます。
車検の満了する日と指定工場の空き具合を確認し、私の都合も確認したうえで車検の日にちを決めます。
事前の見積もりの日程もここで一緒に決めることになります。
平日は仕事を休めないことを伝えると、土日で空きを探してくれて車検を2/1(土)、見積を1/25(土)にしてくれました。
見積(事前点検)
見積もりをしてもらうために対象の車でお店に行きます。
予約してある旨、名前と車種を伝えると必要書類に必要事項の記入をお願いされますので、記入してゆきます。
記入が終わると、見積をするために車の事前点検をしてくれます。
車の周りから車内を確認し、リフトアップして下回りをチェックしていきます。
点検時間は大体40~60分程度です。
点検が終わると、呼びに来てくれます。
整備しないと車検に合格しないところがある場合は、立会いで一つ一つ丁寧にその箇所を説明してくれます。
指摘カ所と整備の進め方
今回、私の車で必ず整備する場所は次の通りでした。
・エンジンオイル滲み
・ヘッドライトの光量不足(経年劣化で樹脂カバーが曇っている)
・発炎筒の有効期限切れ
・タイヤがフェンダーよりはみ出している(ギリギリOKレベル)
・サイドブレーキのバネ力不足
今は替える必要がない物
・ブレーキフルードの交換
これらを全部整備してもらうのか?出来るところは自分でやるのか?を予算と期間に合わせてどうするかを話し合って決めます。
テンションロッドの油漏れ
テンションロッドというのは簡単にいうとホイールの位置(前後、左右、上下)を決める部品のひとつです。
接続部にゴムブッシュが圧入されています。
今回左右とも、このゴムブッシュが破れて封入されているオイルが漏れていました。
エンジンオイルの滲み
私の車は12万キロオーバーです。
経年劣化でゴムパッキンが劣化してくるので、多少エンジンオイルが滲んでくることはあります。
今回はエンジンオイルの滲みがあって、落ちてきたオイルがファンやエアコンを回すプーリーにかかって飛散してしまっていました。
もしかしてエンジンのオーバーホールとか必要かと思いましたが、整備士さん曰く「このレベルでしたら綺麗に洗浄すれば車検は大丈夫ですよ」とのことでしたので、洗浄をお願いしました。
今回は汚れすぎていてどこから滲んでいるのか特定できませんでしたので、綺麗に洗浄したあとオイル交換の時に定期的にチェックしていきましょうということになりました。
エンジン回りの洗浄工賃は3300円です。
ヘッドライトの光量不足
先ほども書きましたが私の車は年式が古いため、ヘッドライトのカバーに黄ばみがあるのと、劣化で表面が曇ってしまっています。
表面側に曇りがあるのであれば、研磨剤を使って磨けば透明度がアップして問題なくなります。
整備士さんからも、「ピカールなどで磨けば簡単に綺麗になります」とアドバイスをもらいましたので、自分で磨くことにしました。
発炎筒の期限切れ
万が一の事故・故障の時、周囲に知らせるために自動車に装備が義務付けられている発炎筒です。
今回、発炎筒の有効期限が切れていて、このままでは車検には合格しないとのことでした。
そのまま交換をお願いすると部品代は880円。
ホームセンターの自動車用品コーナーで650円くらいで売っていたので、自分で購入することにしました。
タイヤのはみだし
道路運送車両の保安基準に、「突起物があってはならない」という決まりがあり、その内容が詳細に示されています。
その保安基準の中にタイヤやホイールに関するものもあり、フェンダーからのはみ出しがあります。
厳密には前方35度、後方50度の範囲でホイールやホイールキャップ等の付属品がフェンダーからはみ出してはならない。
タイヤはフェンダーから10mm以上はみ出してはならない。
となっています。
私の車のリアタイヤはみだし量は1~2mmですので、陸運局の車検場ではOKとなります。
しかし、前述の通り指定・認定工場であるために検査基準が厳しくタイヤ&ホイールを交換してきてくださいと言われてしまいました。
さらにフロントタイヤも見た目が怪しいので変えてくださいと言われてしまいました。
リアは予備として純正ホイール&タイヤを積んでいたので交換、フロントはスペーサを抜くことで対応することにしました。
整備の時に作業をしてもらうと技術料は3000円だったので、自分で交換することにしました。
サイドブレーキのばね力
私の車は中古で買った時から余計なパーツが付いていて、サイドブレーキを引いても手を離すと元に戻ってしまいます。
サイドブレーキをかけたあとにノブを引張れば元に戻らないように固定することが出来るので、陸運局の検査では合格できます。
しかし今回は指定・認定工場であるために検査基準が厳しく、ノーマルの状態に戻してきてくださいと言われてしまいました。
元に戻すことは容易ですので、これも自分で整備することにしました。
クーラントの補充
事前にクーラントのリザーバタンクが規定値内であることは確認しておいたのですが、量がやや少なめだったので補充することを勧められました。
お願いすると800円でしたが自分で購入すると200円くらいですので、自分で整備することにしました。
3年以上交換していないのであれば、車検を機に丸ごと交換してもいいでしょう。
ブレーキフルードの交換
ブレーキフルードも交換必須ではありませんでした。
前回交換してからそんなに距離も走っていないので交換は見送りました。
整備内容のまとめ
整備士さんと話し合いをして次のような結果になりました。
項目 | 作業 | 状態 |
テンションロッドの油漏れ | 車検屋さんへお願い | 交換 |
エンジンオイル滲み | 車検屋さんへお願い | 洗浄 |
ヘッドライトの光量不足 | 自分で整備 | 研磨 |
発炎筒の有効期限切れ | 自分で整備 | ホームセンターで新品購入 |
タイヤのはみ出し | 自分で整備 | 予備タイヤへ交換、スペーサー除去 |
サイドブレーキのバネ力 | 自分で整備 | バネ押さえを復旧 |
クーラントの補充 | 自分で整備 | ホームセンターで購入 |
ブレーキフルード交換 | 無し | 交換しない |
見積書と案内
整備の進め方が決まると最終的な見積書を発行してくれます。
発炎筒の項目が直っていなかったけど、訂正し忘れました・・・
その後当日の案内と流れを説明してくれて、説明用紙渡してくれます。
ポイントは2つです
・代車の保険は、自分の車にかけている保険の特約でまかなう
必ず自分の保険の契約内容を確認しておきましょう。
あとは車検当日までに自分で整備するところを終わらせて車を持っていけばOKです。
車検(24か月点検整備)
当日の朝、指定された時間に車を持って行き渡すと預かり証を発行してくれます。
大きなキズがどこについているかを申告して○付けしていきます。
細かい傷は向こうでチェックしてくれるそうですが、不安があれば立ち会いをしましょう。
代車を借りる場合は、書類を作成していきます。
先ほども書きましたが、代車運転中の事故の保険はご自身の保険で補償することになります。
整備&車検の完了は17時くらいの予定でしたが、15時には終わった旨の電話がかかってきました。
今回の点検・整備箇所をまとめたレポートを24か月点検票とは別に車検整備結果報告書がされました。
ブレーキパッドの残量などから、リアは次の車検は交換が必要になるかもしれない、とアドバイスを頂きました。
車は綺麗に洗車されていて、室内も掃除されていました。
24か月点検のステッカーもキチンと貼ってくれます。
前述の通り、車検証は届くのに1週間ほどかかるのでその間、車検証の代わりとなる「保安基準適合章」が発行され仮留めされています。
支払い
朝預ける時に、法定料金を現金で前払いします。
こちらはクレジットカードが使えませんので、現金を用意していきましょう。
私は当日の朝にオイル交換が思ったより安いことに気が付いたので、急遽オイル交換もお願いしましたが快く織り込んでくれました。
受取りの際に、実際にかかった車検・整備・技術代を支払います。
こちらはクレジットカードでの支払いはOKです。
車検証の受取り
車検が終わって5日後に「車検証が発行されたので取りに来てください」という連絡が来ました。
有効期限が2週間で余裕がありましたので、平日ではなく日曜日に取りに行きました。
一緒に発行されたシールはスタンド人が綺麗に貼ってくれました。
実際にかかった金額
実際にかかった金額は次の通りです。
法定費用・・・61,230円
車検基本料・・・13,300円 何もなければここまで
パーツ代・・・29,110円
追加整備代・・・・16,500円
合計・・・・120,140円
まとめ
「車検屋」こと「出光リテール販売(株)」は出光のガソリンスタンドに車検をお願いするイメージなので大丈夫か?と思います。
しかし、実際はキチンとした指定・認定工場で点検、整備&車検をしっかりやってくれます。
整備内容や車検に合格する為以外の推奨整備も話合って、必要な分だけ行うことで費用を削減することが出来ます。
・点検・整備はしっかりやってくれる(1時間当たりの作業工賃も明確)
・土日に車検が受けられる
・新しい車検証が届くのに1週間程度かかる
今回はガソリンスタンドに車検をお願いしましたが、安心かつ安上がりに合格できました。
あなたも近くのガソリンスタンドでお得に車検をお願いしてみてはいかがでしょうか。
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